九条の会・石川ネット 賛同のお願い
「九条の会・石川ネット」賛同のお願い
日本国憲法は、いま、大きな試練にさらされています。
小泉首相をはじめとして政府の閣僚たちは、日本国憲法を「アメリカの押しつけ憲法 だ」とか「時代に合わない」ことを理由として「変えるべきだ」と公言しています。政府は、第99条の「憲法を尊重し擁護する義務」を平然と侵しています。 最近では「国連常任理事国入りするためには9条を見直すべきだ」という新手の9条改正論さえ持ち出しています。
国民の過半数が反対したにもかかわらず、小泉内閣は「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(地上軍を派兵せよ)」というアメリカ政府の要求に追従するかたちで、イラクへ自衛隊を派兵しました。沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落し、しかも米軍が事故の真相を隠すために日本の警察さえ排除して機体を持ち去ったにもかかわらず、小泉内閣はアメリカ政府に抗議さえしませんでした。彼らが第9条を「改正」しようとする意図は「アメリカから押しつけられた」からではなく、平和の実現を高らかに謳(うた)っている第9条の理念を受け入れたくないからに他なりません。
「憲法は時代遅れ」? 決してそうではありません。「こんどの憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたないということです。……もう一つは、よその国と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめたのです。」(「あたらしい憲法のはなし」文部省、1947年)。
第9条は「ふたたび戦争を起こさない」という日本国民の切実な願いにもとづくものです。「自衛権の名において戦われた」二度にわたる大戦の惨禍の歴史をふまえて、「国際紛争を解決する手段」としての「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使」を一切禁じたのです。「戦争の20世紀」をくりかえすのではなく、「平和の21世紀」を築くための道筋を世界に先駆けて示したものこそ第9条です。未来の世界を担う子どもたちに第9条を継承させていくことこそ私たちの責任ではないでしょうか。
このような思いをこめ、「九条の会」をはじめ、全国各地で取り組みを進めている人びとと手を携えて、私たちは「九条の会・石川ネット」の発足を呼びかけます。自民党は第9条の改悪を意図した国民投票法案を次期通常国会に提出しようとしています。私たちは憲法学習や講演活動などを通して、第9条を中心とした改憲に反対し、憲法を守り生かすことを広く県民に訴えていきます。あなたも、ぜひ「九条の会・石川ネット」の賛同人になってくださいますようお願い申し上げます。
呼びかけ人 莇昭三(特養ホームやすらぎ会理事長・医師)、海部公子(九谷焼画工)、荒井源空(天徳院住職)、五十嵐正博(神戸大学大学院教授)、井沢宏夫(石川県保険医協会会長・医師)、岩淵正明(弁護士)、漆崎英之(日本キリスト改革派金沢教会牧師)、かつおきんや(児童文学者)、鴨野幸雄(金沢大学名誉教授)、佐野明弘(光闡坊住職)、菅野昭夫(弁護士)、塚本真如(円龍寺住職)、西田美昭(金沢大学教授)、硲紘一(硲伊之助美術館館長)、山村勝郎(元金沢星陵大学学長)、水野スウ(エッセイスト)