輝け9条!平和憲法公布61周年記念石川県民集会
「輝け9条!」 石川県民集会に350名が結集
昨年の11月3日、石川県教育会館ホールにおいて「九条の会・石川ネット」主催の「輝け9条! 平和憲法公布61周年記念石川県民集会」が開催されました。
参議院選挙において歴史的大敗を喫し政権を投げ出した安倍政権に替わって、昨年9月に福田政権が誕生しました。福田政権もまた小泉-安倍のアメリカ追随を引きついで、ブッシュ政権が進める「対テロ戦争」への軍事的協力を継続しようとしています。そのためになんとしてでも新テロ特措法を成立させようとしています。新テロ特措法は「集団的自衛権の行使」を認めるものであり、憲法をじゅうりんする大悪法です。さらに福田首相は「改めるべきものがあれば憲法改正についても論議がなされるべきだ」と発言しているように、改憲タカ派の正体も見せています。闘いの手を決してゆるめてはならないと、県下から350名の市民が集まり「改憲反対・新テロ特措法の成立を許さない」という思いを一つにしました。
午後2時、弁護士の渡邊智美さんが司会あいさつをおこない、呼びかけ人の田口昭典さん(金沢キリスト教会牧師・小立野犀川ロード九条の会代表)が開会あいさつをしました。田口さんは、「いま何が起こっているのか、過去に何があったのか、よく見て、よく聞いて、みずからの判断によって行動に移していくことが大切」であり、「一つの命も殺さないし一の命も殺させない」と訴えました。
続いて、中日新聞北陸本社・編集局長の窪田眞さんが「福田内閣の誕生と改憲問題のゆくえ」と題して講演されました。まず窪田さんは、中日新聞は自衛隊のイラク派兵が始まった時に「イラク戦争絶対反対」という立場で記事をつくってきたことを紹介されました。そして、いまの情勢の危険性をわかりやすく解説されました。
福田政権が安倍政権ほど「改憲」を進める姿勢は示していないが、安心できない。この社会で「希望を持って生きられる人間などいない」「平和は若者の希望を奪う」「希望は戦争」とまで言い切る若者たちも生み出されている。働きたくても働けない、派遣労働・パートなどの不安定な雇用、「ネットカフェ難民」となり家にも帰れず結婚もできない。このような若者たちが、この閉塞状況は戦争でしか突破できないとばかりに「憲法改正国民投票では雪崩をうって改憲に賛成するのではないか」と危惧を述べられました。だからこそ「戦争の悲惨さ愚かさを次の世代に伝えていくよう努力したい」と発言され、窪田さんは講演を終えました。
事務局の飯森和彦さんがカンパ、来春の県内キャラバンへの参加、賛同人募集のお願いを訴えたあと、北陸三県の九条の会からの報告です。
「加賀九条の会」の事務局長の佐藤公男さんは、05年2月20日に会を結成して、住民の過半数を目標に憲法を守る署名をおこなったり、学習会や講演会の開催を通じて賛同人や募金を募ったり、リーフレットをつくったりなど、創意工夫したとりくみをおこなっていると述べられました。続いて「九条の会・ふくい」の事務局員である屋敷紘美さんが発言されました。福井県には準備会も含め県下の7市のすべてに「九条の会」があり、28団体を数え、すべての市町村に「九条の会」を発足させることを目標にしているといいます。06年9月30日の「平和フェスタ」には約1000人が参加したことやその時の若者たちの発言を紹介されました。
「はくい民医連九条の会」の稲元郁代さんから集会宣言が提案され、全体の拍手で採択されました。このアピールは政府ならびに各政党に送付することも確認されました。
閉会あいさつは、呼びかけ人の飯田克平さんです。小沢-福田会談での「大連合」は物別れとなったが、憲法を変える前に自衛隊海外派兵恒久法が必要ということでは一致している、三年後の国民投票が迫りつつある状況のもとで、今日の集会をあらためて憲法を守る決意を固める出発点としたいとまとめて、集会は終わりました。
福田政権は、臨時国会を1月15日まで再延長し、憲法九条違反の新テロ特措法を成立させるために衆院での再議決を狙っています。憲法改悪反対、「戦争のできる国」づくり反対の運動を今年もさらに進めましょう。
日時 | 2007年11月3日(土・祝) 午後2時~4時 |
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会場 | 石川県教育会館3階ホール [地図] (金沢市香林坊1-2-40) (電話:076-222-1241) |
内容 |
※手話通訳あります。 |
参加費 | 入場無料(会場カンパをお願いします) |